- ご 挨 拶 -
私が望む災害時のペット対策について

 東日本大震災では、人間だけでなく、たくさんの動物たちも犠牲になりました。
亡くなった動物たちのなかには、彼らがもしも人間だったら、確実に助かっていた命がたくさんありました。
避難所によって、判断する人間によって、目の前にいる動物たちの運命が決められてしまいます。
せっかく飼い主さんといっしょに、避難所まで逃げてきたのに、動物だからという理由で、
建物のなかにいれてもらえず、外にいた動物たちが津波によって亡くなってしまったという話は、
何人かの被災者の方から聞きました。
 避難所にペットフードを寄付しに行ったのに、人間の食料配布作業で精一杯だから、
動物用の食べ物は受けとってもらえなかったという話も、ボランティアの方から聞きました。
食べ物不足とストレスで亡くなった動物たちもいたそうです。
地震と津波からは助かっても、
こんなふうに命を落とした動物たちがたくさんいたのです。
ペットを室内に入れることができないからと、避難できるのに避難せず、
ペットと一緒に亡くなられる道を選ばれた方もたくさんいたことも知りました。
ペットの命を救うことは、人の命を救うことにもつながるのです。

津波で亡くなったたくさんの人々の命も、亡くなった動物たちの命も、
その命を想う人にとっては、みんな等しく大切な命なのです。救うもの、救えないもの・・
どこで線を引くかを考えるよりも、「命はすべて救うもの」そこから考えるべきなのではないでしょうか。

私は災害時の避難所のあり方について、考え直すべきだと強く思っています。
動物の家族がいる方に対しては、「ペット同行避難」ではなく、「ペット同室避難」を願います。

 最近、動物が苦手な方からのメールもいただくようになりました。
私の訴えている避難所のあり方はどういうことなのか・・・
「環境省の方に宛てた手紙(うさ)」を読んでいただけたら、
ご理解いただけるのではないかと思います。

動物たちの命が、人間の命と同じように扱われる日が来るまで、私はこの活動を続けていきます。

                       「震災で消えた小さな命展」うさ






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